命題とは真偽を対象とする一つの記述です。
「明日は雨になる」というのも命題です。真偽のほどは判りませんが、非常に確からしい時もあれば全くその反対である場合もあります。「昨日は雨だった」と過去の事象に関する記述であれば、確かさは間違いないように見えますが、1週間前は、一月前はと遡ると怪しくなります。
絶対的に真である命題はあるのでしょうか。自然界の事象を説明した命題ではあり得ないと言ったほうが正しいでしょう。「明日また日は昇る」は絶対的に真でないと困りますが、絶対とは言えません。明日を先の未来に置き換えるとまず太陽の寿命が問題になってきます。天文学者は今後50億年後ぐらいには太陽が地球の軌道を飲み込むほど膨張すると言っています。もっと近い将来に地球に大きな隕石が衝突してしまうかもしれません。
絶対的に真である命題は、数学の世界にあります。数学は論理的に真であるとする命題を積み重ねているからです。フェルマーの予想はすべて真偽を決めることが難しい命題ですが真偽のどちらかです。 |